契約社員やパート・アルバイトなどを正社員へ転換する際に、活用を検討できる制度がキャリアアップ助成金の正社員化コースです。
従業員の雇用安定や処遇改善につながる一方、正社員へ転換した後に助成金を調べても、対象にならない場合があります。
今回は、正社員化コースの主な助成額、受給条件、申請の流れをわかりやすく解説します。
キャリアアップ助成金の正社員化コースとは
正社員化コースは、有期雇用労働者などの非正規雇用労働者を、正規雇用労働者へ転換した事業主に対して支給される助成制度です。
対象には、契約社員、パート・アルバイト、派遣労働者などが含まれる場合があります。
ただし、対象者の雇用期間や過去の正社員歴、転換制度の内容などによって、助成額や対象可否が変わります。
中小企業の主な助成額
| 対象者 | 有期雇用から正社員 | 無期雇用から正社員 |
|---|---|---|
| 重点支援対象者 | 80万円 | 40万円 |
| 上記以外 | 40万円 | 20万円 |
重点支援対象者には、一定期間以上雇用されている有期雇用労働者、派遣労働者、母子家庭の母、人材開発支援助成金の対象訓練を修了した方などが該当する可能性があります。
対象者の条件は細かいため、転換前の確認が重要です。
受給に必要な3つの主な条件
1.キャリアアップ計画を事前に提出する
正社員へ転換する日の前日までに、キャリアアップ計画を作成し、管轄の労働局などへ提出する必要があります。
正社員転換後に提出しても、原則として対象になりません。
2.正社員転換制度を就業規則に定める
正社員転換の対象者、時期、選考方法などを、就業規則や労働協約に規定しておく必要があります。
制度がない場合は、転換前に就業規則を整備します。
3.転換後の賃金を3%以上増額する
正社員転換後6か月間の賃金を、転換前6か月間と比較し、3%以上増額させる必要があります。
比較対象に含まれる賃金と含まれない手当があるため、転換前に賃金設計を確認しておきましょう。
申請までの流れ
正社員化コースは、主に次の順番で進めます。
- キャリアアップ計画を作成・提出
- 就業規則に正社員転換制度を規定
- 就業規則に基づいて正社員へ転換
- 転換後6か月分の賃金を支給
- 支給申請を行う
支給申請は、転換後6か月分の賃金を支払った日の翌日から、原則として2か月以内に行います。
正社員転換を決める前に確認しましょう
キャリアアップ助成金では、次のような事前準備が重要です。
- 対象者が受給条件を満たしているか
- キャリアアップ計画を提出しているか
- 就業規則に正社員転換制度があるか
- 転換後の賃金が3%以上増えるか
- 雇用契約書や賃金台帳を整備しているか
- 申請期限を管理できるか
助成金を活用するには、正社員への転換を決定する前に確認を始めることが大切です。
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